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信州のツキノワグマの油で、スキンバームをつくる話。

更新日:6月21日

信州のツキノワグマの油で、スキンバームをつくりました。



ソマミチが、クマ油を皆さんに知ってもらいたい!と考え出したのは、もう3年も前のこと。ソマミチ代表原薫の狩猟の師匠である上條栄さんに、お話を伺ったのです。


猟や山菜やキノコなど、山を自分の庭のように飛び回るそのライフスタイルと、その恵みを自ら加工して楽しむ姿に、いたく感激!みなさんにも聞いていただかねばと、お話をお聞きして、クマ油のクリームをつくるワークショップを開催しました。(レポートはこちら


目からウロコのお話に、山って面白い!と参加者の皆さんも大いに楽しんでくださいました。



その後、クリームだけでも欲しいという声をいただきましたが、コロナ禍に入りワークショップの開催も難しい状況。そこで昨年ソマミチ独自にクリームを制作したところ、保健所からのご指摘をいただくことになってしまいました(ご迷惑をお掛けしたみなさま、申し訳ありませんでした)。

そして、化粧品製造販売の許可がある会社さんを探すことに。お願いすることになったのが、南信州は飯島町にある樹万培(いつきまんばい)さん。(下は楽天店舗画像)

ボタニカル化粧品メーカーさんですが、馬油の石けんやミツロウクリームも作ったことがあるとか。クマ油は未知の素材とのことで、興味を持ってくださいました。

まずは試作から、ということになったのですが、配合のバリエーションが無限と言ってもいいくらいあるのですね。コロナ禍もありほぼオンラインでのやり取りでしたが、色々と勉強させていただきました。



まず、クマの油を加工します。狩猟時期に、熊は10センチを超える厚みの油を蓄えています。それを熱して不純物を取り除きます。


とろりとした液体を瓶に詰めます。冷めると白く固まります。

これをお送りして、試作品を作っていただきます。


クマ油は貴重な原料だから、コメ油など植物性のものを入れるという考え方もありました。成分表示は、食品などと同様に配合量の多い成分から順に記載します。入れようと思えば40%くらいは別のものを入れても、記載順はクマ油が一番先になるんですね。


そして、試作品が完成。植物油を入れたもの・入れないもののサンプルをいくつか使い比べてみます。植物油入りのものは、さっぱりなめらかなんだけど、こっくり感が減るというか…。入れないものは、おお、これがクマ油!という使いごこち。やっぱりこの驚きを感じていただきたく、結局なにも入れないことにしました。



ミツロウは、二ホンミツバチのミツロウです。今回は信州産では量が揃えられず、九州産のものを使っています。ですが、割合としてはかなり少量です。こんな少量で固まる力があるんだなと、ミツバチの力にも驚かされます。



アロマオイルは、アカマツかクロモジかダンコウバイのオイルを抽出したい!…ところですが、その楽しみは次回に。今回は、ラベンダーとティーツリーの、オーガニックのものを使っています。ラベンダーだけだと甘く感じる方もいるかと思い、ティーツリーとミックスしました。

そんな経緯を経て、ついに完成!材料は、クマ油、ミツロウ、アロマオイルのみ。一切混ぜものなし!の本当にピュアなスキンバームとなりました。


そんなピュアなスキンバームのため、使用上の注意がいくつか。


①高温の場所に置いておくと、溶けてしまいます。高温時は、冷蔵庫で軽く温度を下げてから開封していただくと安心です。使用後もきちんと蓋を閉めてください。


②酸化防止剤のトコフェロール(ビタミンE)も入れないこととしましたので、長く置いておくと香りや使用感が変わることがあります。お早めにお使いください。(冬に向けてもう一度販売できる目途が立っていますので、節約せずにお使いくださいね)


③念のため少量から試して、お肌に合わない場合は使用をお控えください。


お使いいただく場所としては、まずは顔やリップがおすすめです。

冬の乾燥時にお使いいただくとその保湿力感じられると思います(が、今回は販売開始が6月になってしまいました…)。夏は、日焼けしたあとの顔に塗っておくと、ピリピリが治まりやすいように思います。日焼けしたリップにもおすすめです。マスクの下のかさつきや、目元などもよいと思います。ふんわり軽く、でもこっくりとした使用感です。


同じ哺乳類、おんなじ成分だあ…という感じがする浸透感です。(化粧品らしくないコメントですみません…)

熊がかわいそう、とお感じになる方もいるかもしれません。でも、山を継続的に活かすには木を切って使うことが必要なように、人間が山を使わせてもらうには熊の数を調整することも必要。そして熊の命をいただくなら、すべてを無駄なく大切に使わせてもらいたいと思います。



このスキンバームは、

森に生きていた熊が、今自分にしみわたっていくような。


人は森との循環のなかで生かされていると、気づくような。


そんな気持ちになれると、個人的には思っています。


ラベルのデザインには、山の恵みということで、山のイラストを入れました。

ちなみにこの山、松本平ではメジャーなあの山を、ほぼそのまま絵にしています(分かった方は教えてください)。実は、熊の猟ができるような山はもっと木が多いので、原薫としては木を入れてほしそうでしたが、デザイン的シンプルさを優先してカット(笑)。みなさまは、木々のうっそうとした山をイメージしながらお使いくださいね。

山の恵みと言えばまずは木材生産をイメージしますが、ジビエや里山など、多種多様なものがあります。





このスキンバームは、


山の恵みって、こんなものもあるんだ!という気づきを感じてもらいたい。

猟師さんにも対価をお支払いできる形として、山に還元される形をつくりたい。

ソマミチのそんな思いが込められています。


ぜひお使いいただいて、ご感想など伺えたら嬉しいです!

https://www.somamichi.com/shop


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