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海から始まる森の授業

更新日:2021年4月5日

 子どもの時に家作りや木の話を聞きたかったと家づくりを通じてお客様からこんな声を本当によく聞きます。それだけ皆さん家づくりのスタートには苦労されているようです。


 この度、神奈川県茅ヶ崎市鶴峰小学校で林業を主題にした授業(5年生)を行わせていただきました。以前から日本の森のことや家づくりのことを知ってもらうには小学校からやりたい!という切なる希望が叶い、自分の家づくりのお客様でもあるA先生に機会を設けていただきました。学校では林業と防災というテーマに関連した授業があるそうですが、ただ知識として教科書の1ページを消化するのではなく、実際に関わっている人の話を聞かせたいという先生の思いが合致して今回の機会に至りました。  事前のやり取りは今時のZOOMで行い、ほとんどぶっつけ本番の準備期間でしたw。2時間ほどの授業でしたが最後には信州から原さん登場で木こりさんともZOOMで繋がり、チェーンソーでの伐採の様子もみることができて子どもたちも大興奮。木を一本切るのにこんなに時間がかかるんだ!とびっくりです。質疑コーナーでは木こりさんの年収が聞かれるのなど、子どものシビアな質問に木こりさんも回答に困っておりました。


 授業の中身ではありますが、日本中の使われず荒れてしまった森が土砂災害や河川の水害を巻き起こす要因の一つとなり、その防災対策が河口でもある湘南の砂浜を減らし高波となって道路などを破壊し生活に再びリスクをもたらすという負のサイクルの話でした。資源を守るという意味では消費を減らしていくという選択肢がありますが、森の木に関しては使い続けることで循環サイクルを保ち、森の健康にも繋がるという内容に子どもたちも真剣に耳を傾けていました。


 家一棟の外壁にカラマツは丸太で約75本必要。そしてその75本を育むには江ノ島2.5個分の山が必要ということに子どもたちもびっくり。そしてその木の成長を支えるには私たちの住まいで継続的に使ってあげることがやはり必要であり、それが山を支える人を増やす良いサイクルに繋がります。そして少しでも山への興味を持っていただくために、ソマミチの里山での活動も紹介させていただきました。


 彼らは大きくなってからいろんな選択肢ができると思います。そして今回の授業で少しでも記憶に残れば、30年後に家づくりでできることを思い出すのではないでしょうか?そのためには彼らが大人になるまで自分も頑張って仕事を続けなくては!そして、子どもたち、とても素直で可愛かった!


 授業ではなんとか山と海をリモートでつなげたいと思っていましたが、ここはソマミチの強み、フットワークの軽いやなりんの原さんが伐採現場からレポートしてくれました。感謝感謝。今後もこうした幅広い活動がソマミチをベースに展開できるかと思います。


クラシック一級建築士事務所 ヤマモト






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