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南相木村の村長室に家具を納品いたしました。

 

およそ1年の時間を費やした家具デザインのプロジェクト、無事に納品させていただきました。
振り返れば10年を超える時間、地元の針葉樹での家具作りに取り組んできて
ひとつの節目となる家具作りができたことに大きな喜びを感じました。

南相木村は八ヶ岳山麓に位置する自然豊かな山村です。
標高1,000メートル、土地の8割が山林・原野というこの村では
古くからカラマツが植えられ、これから伐採の適期を迎えます。

2016年末に始まったこのプロジェクトは「村の木で村長の机を作れるか」という
役場の方からの問いかけで始まりました。
八ヶ岳山麓のカラマツを使った経験もあり、大変な名誉と感激しながら
ぜひやらせていただきたいと即答したのを覚えています。

 

 

 

2017年7月、実際に家具に使うカラマツを選木。
事前に家具用材としてどのようなカラマツを求めるかを
子細にお伝えし、そのようなカラマツがあることが期待できる
候補地を村内に4箇所ピックアップしていただきました。
 

 

 

役場の方、地元林業者の方、企画に携わるコンサルの方、
製材乾燥を担当していただく林友ハウス工業の竹腰さんなど
総勢20名ほどでリサーチをしました。車で林道を移動しながら
斜面の方向、沢筋との位置関係、風のあたりかたなどをみながら
具体的にそのエリアのカラマツを一本一本見極めていきます。
カラマツ材での家具作りの経験は増えてきているものの、
丸太の木口をみるならまだしも、立木の状態でのカラマツをみても
初めは材となったときの事は想像もできないような状態。

 

 

一見なにも変化のない樹皮にも、教えられると節の名残り、枝の折れた跡、
ヤニの流れなど、材を想像するヒントが隠されています。
この土地で育った林業者の方が慈しむようにカラマツを触るのが
とても印象にのこるひとときでした。
 

 

 

多くの方の知識、経験、そして予想を持ち寄りながら
それぞれのエリアで数本ずつ、家具用材として使いたいカラマツを選びました。
秋になり、木の中から水分が抜けてから伐採する、その時までに
所有者の方と調整をしていただきながら実際
に伐採する木を決めることになりました。

 

 

 

 

11月15日、伐採に向かう車中からは新雪を纏った八ヶ岳山麓をみることができました。
厳しいこの寒さに耐え抜くことがカラマツ材を鍛え、美しい木材にする。
そう感じている私たちにとって、この日の天気は
まさに今を生きているカラマツを、
「使うために。」と植えた人々の想いをまとって伐採するために
勇気を与えてくれるような青空でした。

 

 

夏に青々としていたカラマツも落葉がおわりつつあり
森のなかはまったく違った景色となっています。
いよいよ伐採のタイミングがきて、夏に賑やかにこの林を歩いた時とは違う
静かな緊張の時間に包まれました。
 

 

 

張り詰めた冷たい空気が、チェンソーによって震えていきます。
 

 

28メートルを超える素晴らしいカラマツ材。

 

 

想像していたよりもずっと整った年輪。

 

 

トラックに積み込み、いよいよカラマツの樹がカラマツ材となる工程がはじまります。

 

 

夏に選んだ木が、概ね地元の方々の予想通りだったことに感動もしました。
きっと予想が「控えめ」だった分だけ、期待以上となった伐採でした。
材が運ばれると、真新しい切り口の切り株がいくつものこっています。
意外かもしれませんが、痛ましいと思う気持ちは小さくなって
むしろこの材を植えた人、育てた人の想いに報いたいという
責任感に耐えるのが、植林された針葉樹を扱う木工の心境です。
 

 

 

伐採から製材、乾燥へは駆け足で作業を進めます。
納期を見据えると乾燥にかけられる時間は最小限。
反りのでやすいカラマツ材を扱うにあたり
乾燥時間の短さは大きな不安要素になるのです。
製材乾燥は、もう10年以上カラマツ材でお世話になっている
安曇野市の林友ハウス工業さんにお願いします。

 

 

 

南相木村から安曇野に運ばれたカラマツの丸太を
家具につかうことを前提に製材します。
根元に一番ちかい太い部分は、山で60cmほど伸ばして造材してあるので
製材前に一番太い部分を短く切り落とし、巾広で目の面白い家具材をとります。
樹皮からではわからなかったさまざまな内部の様子が丸太の断面からみてとれます。
この日は選木、伐採にも立ち会ってくださった双葉林業の高見沢さんが
八ヶ岳から駆けつけてくださって製材方法のヒントをくださいました。

 

 

 

いよいよ製材。目指した方向に鋸をいれるように
細かく台車の調整をしていただきます。

 

 

このカラマツが、どのような材になるか。
天命が人事に変わる、最も緊張する瞬間。

 

 

 

 

 

製材の方針、仕上がりに対する製材寸法。
これまでの経験で自信がある部分に迷いはありません。
そうしてでてきたこの板が、このあと2週間ほど乾燥炉にいれられます。

 

 

 

 

養生期間を経て、乾燥がおわったカラマツ材。
赤みを帯びた美しい表情になっています。

 

 

この後、工房での作業を経てできあがった家具は
デスク、チェア、サイドテーブル、ローテーブルの4種類。
今回の取り組みは、南相木村の資産のひとつである
村産カラマツで、どこまで魅力ある家具が作れるかという
使命を帯びていたと思います。そのために、
「村一番」のカラマツを
「村一番」の目利きが選んでくださいました。
その材をつかった家具は、
村のシンボルとなるような家具でなくてはならないと
懸命にもがいて形にしていきました。
材の準備と並行して描き続けたスケッチが
とても懐かしく思い出されます。


ぜひ出来上がった家具も、下記ページよりご覧いただければと思います。
http://www.atelier-m4.com/gallery/-minamiai.html

 

 

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