• 山の辺建築設計事務所 宮坂 直志

信州はパッシブソーラーにむいている


パッシブソーラーとは簡単に言えば、太陽の光を室内に直接取り込んで部屋を暖め、床や壁に蓄熱して夜間の暖房に利用することを言います。 日照時間や日照率に恵まれた信州(一部の北信地域を除く)は太陽の恩恵を受けやすい地域です。

今までも積極的に取り組んできましたが、昨年5月に実証実験も兼ねて高気密高断熱のパッシブソーラーデザインで新築した

私の自宅兼事務所に約1年住んでみた結果を報告致します。

住宅の概要は延べ床面積約33坪、外皮性能Ua値0.38、木質断熱材、トリプルガラスサッシ(一部クワロトガラス)を使用し、

2階は南側全面ガラスとなっております。冷暖房はエアコン1台のみです。

(本当は薪ストーブ、PSヒータがお薦めですが金銭的な理由でエアコンにしました。)

夏期、軒によって日射しをカットしているため、通風で快適に過せますが、さすがに外気温が30度を超えてくると暑くなります。

7月〜8月の約2ヶ月間は無理せずエアコンをつければ快適に過せます。

また、朝日と夕日の日射遮蔽のために軒先に簾をかければさらに快適になります。

冬期、晴れの日で南から日射を取り込めれば室温は30度〜35度まで達し、そのまま朝まで無暖房で過せます。

朝は日射が入りるまでの1〜2時間エアコンを使用するだけという状況です。

ただし、曇りや雪の日はエアコンの暖房が必要となりましたが、室温20度前後の設定で十分です。

実質エアコン稼働率は1.5ヶ月前後です。また、今年は特に寒かったですが、室温が15度未満、湿度40%未満にはなりませんでした。

春秋期、ブラインド等で日射を制御すれば快適に過せます。

以上の事から住み手の工夫(日射の制御等)、天候に左右されるということはありますが、

自然に逆らわない暮らし、自然の恵みを体感できる暮らしができる喜びは大きいです。

敷地条件にもよりますが、寒い信州でも十分通用するパッシブソーラーは省エネでまさに信州に向いています。

また、パッシブソーラーと併用して薪ストーブ、PSヒータ、エアコン等の補助暖房を導入し、無理しない省エネが理想だと考えます。

さらに、間伐材を含む地域材を使用することで、里山の再生、地域経済の循環、

CO2排出抑制に繋がる家造りや暮らしといったことを今後も大事に取り組んで行きたいと思います。


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