• 古川ちいきの総合研究所

里山の木を伐採する理由~カッコイイSDGsは、実は身近にあった~


木は人間にとって危なくなったら伐採される、あるいは人間が収穫したいから伐採される。いや、それだけではない。適度な伐採が多様性を生み、森が豊かになり、後世に残る美しく安全な森づくりへつながっている。


なかなか理解しにくいですよね・・・。


さて、ここ、松本市の岡田地区は、松本平の街が一望できる景色の美しい場所で、本日は、ソマミチyoutube始動ということで、火おこしをしながら、クヌギ(巨木)の伐採を理事メンバーでさせていただきました。


今回は、チェーンソー伐採を行いましたが、ちょうど数日前に、柳沢林業さんメンバーが、昔ながらの斧を使った「三つ紐伐り」をされた跡があったので、「三つ紐伐り」と「チェーンソー伐採」と2つのご紹介をします。


あ、その前にちょっと斧のお話を。

こちらは、お神酒と斧ですが、斧、斧には、表に3本線と裏に4本線があります。

こちら側は、4本線


こちら側は、3本線


地域によって、由来が異なったりもしますが、一般的に言われているのが、三本は、「神酒(ミキ)」を表し、御神酒のこと。四本は、「四気(ヨキ)」を表し、太陽・土・水・空気のこと(あるいは仏教等でいう万物の構成要素「四大」を表し、地、水、火、風)で、木が育つ自然の4要素を表しています。そして、伐採する前には、その木に御神酒を与え、山の神への感謝と、安全・作業の祈願をいたします。


静岡県のある地域では、赤い旗、黄色い旗、青い旗を立て、伐採前に、先達の事故でなくなった方を弔い、自然への感謝をし、その木に新しい命をいただくことへの感謝と3種類を表して、そこにお神酒をして、安全を祈願するということもあります。


いずれにしろ、工業品の世界とは異なる、人と自然の関係性に産み出された「林業」の風習が、日本各地にあります。山の神、山の講、などもありますよね。


さて以下は、「三つ紐伐り」の跡です。3方向から、斧を入れて伐採された木です。


根本のほうは、こうなっています。


詳細はこちらに譲ります。


https://kino-ie.net/genba_081.html/2

(引用)一般社団法人職人がつくる木の家ネットより

 伊勢神宮遷宮 伝統の伐採方法 

 


かたや、本日、チェンソーでの伐採の跡です。切り口が異なります。さすがソマミチ理事、林業歴四半世紀の香山さん、正確無比な方向に伐採。この度の解説シーンは、ソマミチyoutubeに託すとしまして、樹齢30年を超えるクヌギ(広葉樹)を伐採しました。



実は、これ、もう真ん中が腐っていて、木としては危ない状況になりつつあります。これ以上大きくなることが危険にもなり、今後は、柳沢林業さんがamazonで販売される薪ストーブ用の薪へとなり、誰かのために出荷されていくことでしょう。これが、炭素循環ですね。木は二酸化炭素が吸収され育ち、老齢化すると酸素排出のほうが大きくなり、伐採され、そして、炭素が木の中に固定され、また次の用途へ利用される。そして森ではクヌギやコナラの新しい芽吹き、新しい木々に託し、次の30年後を待っていくというのが里山林業ですね。


https://www.amazon.co.jp/dp/B07X759HPV/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_Wn4YDb64BAZ3C

(柳沢林業 俺たちの薪 amazonページ)


SDGsとか、持続可能な社会づくりとか、難しい言葉があるようですが、日本の農山村には、かつてより自然とその循環型社会が作られていたのです。(1972年ローマクラブの成長の限界、1987年「環境と開発に関する世界委員会」の報告書(our common future)から始まったサステイナビリティというは概念は何か、チームー6%はなんだったのか、SDGsは何か、このあたりは、今後予定しているソマミチスクールでまたまとめて話そうかなと思います。)



いずれにしろこの香山氏の素晴らしい伐採シーンや、原薫代表理事との未来の林業トークは、近々youtubeで公開予定です!


さて、この日、そのあとは、ソマミチ理事の前田大作氏(アトリエm4)のギャラリーオフィスにて、ソマミチ会議。ソマミチの骨格やデザインセンスは、大作さんによるものが多く、私自身ファンの一人でもあります。そして、この空間には、信州の木を使った作品がたくさん。最近は、カラマツやアカマツを使ったオリジナルのアイランドキッチンが大人気とのこと。もちろん里山の栗等の広葉樹を使った作品もあります。私と大作さんの出会いといえば、7年前のある早朝、六本木ヒルズにて収録された平井理央さんがパーソナリティだったJWAVEラジオで私の話を聞いてくださっていたと後から知ってびっくり!時が経つのは早いものですが、林業の時間軸でいうと、短いですよね・・・。


さて、こちらスタジオにあるパネル。この写真の奥に見えるのが信州アカマツのオリジナルキッチン(アトリエm4)。各家庭に合わせて、デザイン寸法とオリジナルに製作されます。地元の近くの山の木でカッコイイ、キッチンいかがでしょう!?


(住所) 松本市城東2-8-2 2階 (アトリエm4 城東スタジオ)

     TEL・FAX:0263-31-2150

ハイセンスな家具のみならず、オシャレな雑貨もあります!先日は、香山さんが伐採したイヌザクラでオリジナルキーホルダーを作成。こういった、誰が切って、誰が加工し、そこに独自の物語合って、世界に一つしかないモノづくり、これも大切なSDGsの一つ、ソマミチの理念そのものです。また会員さんやソマミチファンに向けて、制作できた嬉しいなと。


(ブログはこちら↓)

https://www.somamichi.com/post/%E5%B1%B1%E3%81%8B%E3%82%89%E4%BA%BA%E3%81%B8?fbclid=IwAR2vOxl1dA4SRNPprBoXlNf1MrLu-2RqWLZU0pO0txo6oSBeYP1hELEFMmI



今回は、里山の木を伐採する理由と書きましたが、国産材(地域材)には、本当にいろいろな顔があり、そしていろいろな顔が見える関係で、たのしく、かっこいいライフスタイルが広がったらなと願うばかりです。


令和3年になり、まだまだコロナの灯は消えませんが、里山で火を焚き、本当の意味で本質的な持続可能な社会とは何か、足元の自然を大切にする、そういった灯を消さないよう、時代に合った形で伝えていけたらなと、ソマミチ理事として3年目を迎え、新しい展開をと模索している最中です。


株式会社古川ちいきの総合研究所

代表取締役 古川大輔


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