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  • 香山由人

木を売るということ

最終更新: 3月9日




今年の1月から(株)山川草木にとってはじめての常設の木材売り場ができました。

場所は、大町市の木崎湖畔にあるYショップニシ。コンビニです。

置いているのはすべて地元の木、それもいつどこで何故伐ったのかわかる木ばかり。

いわば銘木の端材のような小さな板と、ちょっとした加工材、いずれも木工製品ではなくあくまで素材です。

イベントでの出展と違い、毎日ここに来れば木材を見て触ることができる、それが常設売り場の最大の強みです。





ここは普通のコンビニとはちょっと違った、時代を先取したユニークなお店です。滞在型リゾートコンビニというコンセプトのもと、そば、うどん、おやきなどの軽食や、ハンドドリップコーヒーなどオリジナルなカフェメニューがあり、木崎湖をながめながらゆっくりとした時を過ごすことができます。

アニメ『お願い☆ティーチャー』『お願い☆ツインズ』の作中に登場する「縁川商店」のモデルになったお店ということで「アニメの聖地」としても知られ、アニメ関連のグッズ、ほか手作りの小物雑貨や、地元産のお米など食材も。ピアノがあって、ときどきライヴなども企画しています。

そんな超個性的なお店の一角で、コンビニとしてはおそらく日本唯一の木材売り場をやらせてもらっているのです。



売り場づくりはまったくの素人なので、ポップの書き方もわからず。毎週のように品物を少しずつ入れ替え、レイアウトを工夫し、ショップブック的なものを置いてみたり、まだまだ試行錯誤中です。 ありがたいことに、少しずつですが売れています。なかでもいちばん人気はクリ材。やはり広葉樹に注目があつまります。商品入れ替えのついでに毎回私もお客としてコーヒーをいただきながらしばらく過ごすのですが、そのときに来店しているお客様との交流もあって、こんなものが欲しいという注文もいただくようになりました。



この二ヶ月余りでいちばん思うことは、この地で26年営業しているお店という「場の価値」があってこそ、このちいさな木材売り場も成り立っているということです。

毎日なにかしら楽しいことを発信し続け、常に売り場が新鮮です。なんと言っても2代目店主のユッキィさんの人柄が魅力で、通りがかりの人も常連さんも程よい距離感で言葉をかわしながら、思い思いのときを過ごし、そこからあたらしい出会いが広がってゆくような場がつくられています。



ものを売るということは、ほんとうに毎日が真剣で、新しい企画を打ち出したり、そっと気づかれないような細かい工夫をこらしてみたり。見習いお試し的なつもりで始めた木材売り場でしたが、このお店ならではテンションとセンスに負けないように、あたらしい商品や売り方について考えながら、どうしたらお客様に喜ばれ、売りあげにつながるのか、毎日が勉強です。


林業の世界でも、川上から川下をつなぐとか、六次産業化などという言葉が使われることも多くなりました。でもじっさいに商いの最前線である売り場で、モノを売るという場に身をおいてみないことにはわからない事があります。

木を伐り出し、加工し、そして売る、あらゆる場面にプロの仕事がありますが、いままで木材を売るということに本気で取り組んだことは無かったとあらためて実感しています。

まだまだ売り場としては60%くらいの出来です、もっと売上がなければ採算があいません。

木を使う社会には売り場が必要です。売ることのプロと手を組みながら、商品としての木材に更に一層の磨きをかけたい。

コンビニで地域の木材が買えるのがあたりまえになる。そんな未来を先取りできたらと思っています。


Yショップニシと縁川商店 https://www.facebook.com/yshopnishi

平日 10:00〜18:30 土日祝 9:00〜19:00 水曜日定休
















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