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コロナ自粛だけど、好きな草花、生き物に出会える森を。

更新日:2020年5月2日


somamichi理事(コーチ)の古川です。


2020年4月14日現在、新型コロナの猛威で自粛要請が全国で出て、ソマミチもイベントの延期と中止を余儀なくされております。そんな時こそと、森のお話をブログに書きます。




私達ソマミチは、理念(ビジョン)の一つとしている「シェアフォレスト構想」を実現したく、まさに「森の恵みを様々に教授できる共同参画コミュニティの輪と場を創る」ということを目指しており、市民のためはもちろんですが、ただ市民だけが関わりやすい森づくりをしていくことのみならず、地域を超えて多くの人が関わることで様々な可能性の拡がりを作りたいということでもあります。


そこでその拡がりを作ることを目的に、ソマミチのファンづくりの為としてイベントを行ってきたわけですが、この現在、延期となったこのイベントたちの目的が何だったかを改めて振り返ってみることとしました。やはりこのイベントは、森と人との関係性の再構築、また人と人との関係の再構築をしていきながら、まさに森の恵みをみんなで享受し、その責任も自分事として担えるようになっていくことを期待していたように思います。そして、森の中に入って、新しいかかわりを作りながら、健康で元気な免疫力のある「ひとづくり」を皆様と一緒にやってきたんだなと、外出自粛の中で意味付けを再度行っていました。


そして、この私達がおこなっている林業というのは、植林・育林・伐採といった素材生産という狭義の林業だけではなく、広義の広がりの視点を持つことも必要で、素材から部材、消費財、空間を作り出し、人々のライフスタイルまで創造していくという視点があったり、また広義の林業として、森林の空間や恵みを活かしながら森林の多面的機能を発揮させるという拡がりもあることが魅力の一つです。

その多面的機能とは、木材生産としての経済価値を高めていくのみならず、生物多様性、快適環境形成、保健リクリエーション機能の発揮、また土砂災害防止、水源涵養、二酸化炭素吸収といった地域(地球)環境の保全を目指す諸活動の全てを示します。

そんな私にとって、今回、森林の多面的機能のひとつ、特に生物多様性に着目してお話をしたいと思います。まさに人間だけでない、生き物の賑わい、生き物が近くにいる喜び、その環境を後世に残したいということについてです。

まず、私は生き物がとても大好きです。とにかく、自然の生き物に出会えると、わくわくします。小学校時代、カブトムシやクワガタムシを採りに山に出かけたことを思い出し、秘密基地を作って遊んだ時に、色々な生き物に遭遇しました。巨大なオタマジャクシ、沢蟹、ザリガニ。また地元の実家のある町田市の里山では、昔からキジやコジュイケイに出会うとラッキー!と思ってしまいます。街中でも、メジロ等の小さくてかわいい鳥を見ると、ついついカメラを手に取ってSNSにアップしたりしたくなります。



(daisukefurukawa インスタグラムより)


鳥で言えば、実は私は猛禽類が好きです。理由はレアキャラだからでしょうか。いや、カッコイイからでしょうか。学生時代、鶴見川の源流地域の清掃活動にボランティアで参加していたころのことです。ここでは、清流が流れていて、ドジョウの一種であるホトケドジョウっていうのがいて、これがまたキューティーでした。なかなかの清流にしかいないようで、可愛がって大学の研究室で水槽に飼ってました。で、その時のボランティアの方々が、鶴見川源流の地域で、突然と空を見上げるんです。双眼鏡をもって空高く飛んでいる猛禽類をみて、ノスリだ、やれチョウゲンボウだとか、色々と教えていただいたのが楽しくて、それから、ちょっと猛禽類に興味が出てきました。

よく見るトンビも、優雅に飛んでいる姿はかっこいいですよね。トンデトンデトンデ~廻って廻って廻って廻るうぅ~う~♪と、あの円広志さんの歌を聞くと、私はなぜかトンビを想起してしまいます。15年ほど前のこと。地元の東京は町田市で、実家のすぐ裏の公園でオオタカを初めて見たんです。「こんなところにいるんだ!」「あれ?意外とちっちゃいじゃん」「小さいけど勇ましいな!」って驚いた経験をしました。また、去年のソマミチ(松本市)のイベントでも感動の体験があります。それは、内田(地区)のシェアフォレストにて、ソマミチランチのイベントの時でした。オオタカの巣があると知ってイベント参加者とともに、その巣を見に散策していったんです。

「あ!あそこに巣が見えるよ~!」

と指をさした瞬間でした。数十メートル先のアカマツの木の上に作られた巣からば~っとオオタカが飛び立ったのです。それを見たとき、いや感動というか、自分が飛んでいきたくなるくらい、うれしくなりました。カッコイイですよね、猛禽類。世界最強の戦闘機、F-22ラプターってのいうのは、猛禽類っていう意味だそうです。


あ、あと、ソマミチメンバーの前田さんのアトリエ m4の工房では、「ヤマネ」がでるんですって。小さなモルモットのようで、可愛いですよね。まだ写真でしか見せていただいてないのですが、これもチョーかわいいです!



(2019年10月のソマミチトークイベントでもご披露されたヤマネ 撮影:前田大作氏)


あとは、あ、そうですね、猛禽類といえば、岩手県は岩泉町から盛岡への帰り道のことでした。国道から30mくらい奥に行ったところの木に、何かいるぞ!?っと気づいて、驚いて車を引き返して戻って、写真を撮ったんです。それが、下の写真です。豆粒くらいに見えたんですが、あれ?なんだって。






それがそれが、なんともかっこよくて。高さ10mくらいのアカマツの枝にどっしりと、胸の模様があり、立ち振る舞いがトトロみたいな鳥が停まっていたんです。Facebookにあげたら「クマタカじゃないかな?」とメッセージをもらったんですが、あれも、嬉しい出会いでしたね。



(2014年9月 岩手県岩泉町 古川撮影)



あ、あと、イヌワシを見てみたいですね。東北楽天イーグルスは、イヌワシがモチーフされているようです。で、このイヌワシのイヌってのは、DOGの犬じゃなくて、和名のイヌっていうのは、「劣っている、下級の」という意味らしく、クマタカなどにくらべ本種の尾羽が矢羽としての価値が低かった事に由来するそうです。それでもクマタカより大きいので見てみたいっすね。

さらに余談ですが、イヌつながりで、イヌマキってのは、そうすると、おそらく高野槇よりも、ちょっと質が劣ってるとかいう意味でしょうか。でも材としては高級素材ですけれどね、鹿児島や沖縄に行くとたくさん自生していますが、火災で焼失してしまったた沖縄の首里城の鎖之間(さすのま)というところがあって、そこは、琉球王朝時代に、賓客をもてなす場所とつかわれていたそうですが、ここが総イヌマキづくりだったんです。ここでは、沖縄の伝統菓子とさんぴん茶を楽しめる場所でしたし、私も沖縄民族衣装を着た接客の方が「ここは、イヌマキでできています」って説明してくれたことが記憶に新しいのですが、この茶室、また復活可能かなぁととても気になるところです。





(2012年 古川撮影)


そのイヌマキのイヌ。イヌとはいえ、ぜんぜん劣っているとは感じませんよね。素敵な空間でした。やはり、地域の木で地域の建物を建てる、とても美しいですね。いま、沖縄では、イヌマキの植樹活動が盛んです。


さて、話戻って自分自身が町田の里山で遊んで暮らしていた経験があるからでしょうか、やはり、なにかそういった動植物を見ると、ペットを飼うという感覚とは異なりますが、とはいえ一緒の仲間なんだなぁと思う、元気にして欲しいなぁって思ったりするわけです。

元気にずっといて欲しいなというのは、高野山の奥の院でみた、ムササビですね。奥の院の巨木に大きな穴が開いていますが、そこから夕方ごろ、顔を出してくるんですね。またなんとも可愛いし、飛ぶ姿はこれもまたカッコイイ!!高野山金剛峰寺(山林部)では、「共利群生(きょうりぐんじょう)の森」を目指してという理念(ビジョン)がありますが、まさに、共利群生とは、弘法大師空海の言葉で、「生きとし生けるもの、草木も、共に利するよう群れとして生き、それはみな平等で曼荼羅である」ということで、1200年の森が守られています。



(ピンぼけすみません、高野山で出会った、可愛いムササビです!)


農業に携わるひとからすると、確かに、シカ、イノシシとなると、獣害駆除という必要もあり、共に利することの線引きや意味合いが難しい部分はありますが、基本的には、人間が頂点じゃなく、猛禽類も生態系の頂点とはいいますが、みんなが曼荼羅的な生物多様性の中にいるんだなぁって思うのは、それは、他の生き物を森の中で見たときなんですよね。

森に入って感じることは、

こういった幸せと悦びにであることは大きいです。

確かに、私たちのように林業に関する会社の仕事をしていると、こういった微々たる感動があることが、働く活力になったりもします。同じように、全国の林業仲間も「生き物に出会ったとき」「鳥の鳴き声を聞いたとき」というのがうれしいとよく言い合います。

植物についてもです。もともとは、中学校二年生の時の林間学校で、蓼科の山に昇ったときのことです。

「この花なんですか?」

と、山林の案内人に聞いたら、「これ、きれいでしょ?かわいいでしょ? ツマトリソウっていうんだよ、妻、すなち奥さんが嫉妬して、採ってしまうからこういう名前になったんだよ」そういわれて、高山植物に興味を持ったのもきっかけです。



あとは、里山では圧倒的にホタルブクロが好きなんですけれどね。これも私自身が子供の時の小山町の里山にあったからとういだけでなく、「大きな一年生、小さな二年生」っという童話(絵本)の影響が大きいです。


         (amazon より 1970年の童話だそう!)


勇気を出して、大きな男の子の一年生が、小さな二年生の女の子に、夕方暗くなってしまう中で、ホタルブクロを取りにいくんですけど、それが、淡い青春というか、恋心をくすぐるというか、それで覚えているんですけどね。ホタルブクロに、蛍が入っているのを見たことがないのですが、ずっと山を歩いてホタルブクロを発見すると、いい年になってもドキっとしてしまうんですよね。


このブログを書くにあたって、Amazonみてたら、なんとドラえもんの絵が最近変わったよりも衝撃な事実が!?と、50年前の童話に郷愁の念を逆に強くもってしまったのですが、あ、話に切りが無くなるのでこの辺りで。(画像はアマゾンより引用。)ぜひ、この童話、お勧めです!



(な!なんと、50年経ってこんな風になって、アマゾンプライムビデオに!!)





さて、みなさまの「原体験」そして、ゆえの動植物への愛、「生物多様性」に対する愛というものがありますでしょうか。

そんな生き物たちとの共存。むろん狩猟(獣害駆除)含め、色々な命に感謝する事も大切。ソマミチでも、林業チームの仲間は、新型コロナの拡大期にあっても通常通り、山林施業、山林管理、山の手入れを日々行っております。 新型コロナが落ち着いたら、また、ソマミチが関わる、共生の森へと遊びに来てください。


いまは、本を読んだり、好きな花、草、生き物、昆虫、あ、森の食べ物も!?と、色々とネットで調べたり、勉強する時期かもしれませんが、その時まで!!ソマミチは待ってます。



古川


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