• 原 薫

ウッドショック!!



 読者のみなさまには聞きなれない言葉でしょうか。「オイルショック」はよくご存知かと思いますが、状況としては似たものになります。ウッド、つまり木材が世界的に不足し高騰しているのです。その影響は日本国内にも及び、木材の調達が非常に困難になっています。


 え?木ならいくらでもあるんじゃ?いえ、実は日本は木材の輸入大国、自給率は3割程度なのです。海外に大きく依存している木材ですが、ではなぜウッドショックが起きているのか。主には米国の住宅市場が驚異的な活況ぶりをみせていることによります。コロナ禍の巣ごもりと住宅ローンの低金利によって潜在的な需要が刺激されているようです。またコロナの影響は、世界的な物流停滞も招き、それによるコンテナ不足も木材の争奪合戦に拍車をかけています。その影響は日本の住宅建築にも影を落とし始めており、木材が高騰しているだけでなく、そもそもお金があってもものがないので、契約した家が建つ見込みがないという状況まで起きてしまっています。


 今のウッドショックは第3次と言われていて、木材が手に入りにくい状況はこれまでにもありました。第1次は92~93年、第2次は2006年、いずれも環境問題が原因でしたが、それを振り返っても日本が思うように外材を輸入できる時代は終わり、国内林業をはじめ産業構造の大転換が必要という指摘も出てきています。


 で、再び最初の疑問に戻ります。え?木ならいくらでもあるんじゃ?そうなんです。ひとたび山に目を向ければ、信州に限らず日本は面積の7割近くが森林、どの地域にも森林があり、樹木は育っているのです。ただ樹木はあっても、木を伐りだすことはできても、今の木材流通の仕組みにおいては、必要な部材を早急に手当することは容易ではありません。


 私たち一社ソマミチは、地域の木を使う仕組みの構築を目指して活動してきました。国内に豊富に存在する森林資源を利用する仕組みをつくることは、地方に自立的な経済基盤を構築できるだけでなく、石油に依存し過ぎない再生可能なエネルギー利用を促すことになり、また適切な森林資源の利用は、災害を軽減することにもつながると考えているからです。私たちの動きもまだまだ小さな商流ですので、需要があるからといって急激に増産できるわけではありませんが、不測の事態が頻発する時代だからこそ、木材に限らず、生きて行くために必要なものは、最低限自国内で賄えるようにしていきたいですし、その動きを加速していきたいと思います。

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